加藤仁『定年後 –豊かに生きるための知恵』(2007年、岩波新書)
定年とは、不可思議な制度であるとも言える。定年は退職する決まりになっている一定の年齢のことであるが、この定年制度が認められている国はさほど多くはない。アメリカをはじめカナダ、ニュージーランド、オーストラリアなどでは「年齢差別禁止法」により、事業主は年齢による差別行為は禁止さ...
稲葉陽二『ソーシャル・キャピタル入門 孤立から絆へ』(2011年、中公新書)
本書はその名の通り、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)の入門書である。ソーシャル・キャピタルとは、「人々の間の協調的な行動を促す「信頼」「互酬性の規範」「ネットワーク(絆)」のことを指す。 これは、道路や橋、公共施設などのハード・インフラとは異なり目に見えないソフト・イ...
河合雅司『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(2017年、講談社現代新書)
本書は、現在から約50年後の2065年にわたって今後の日本社会に起こり得る事象を年表形式で約20項目にわたって解説している。 予測の内容の殆どは悲観的な事項である。「国立大学が倒産の危機に(2018年)」「介護離職が大量発生する(2021年)」「ついに東京都も人口減少に(2...