上野千鶴子『40才からの老いの探検学』(1990年、三省堂)
上野千鶴子のベストセラー『おひとりさまの老後』の発売は2007年。この年に日本人の高齢化率は21%を越え、当時「おひとりさま」は多くの人々の関心を集めた。 本書『40才からの老いの探検学』は、それに先立つ17年前、彼女による(おそらく)初めての高齢者をテーマとした書籍である...
吉本隆明『老いの越え方』(2009年、朝日文庫)
本書は、吉本隆明による自らの老いの観察記録である。年、彼自身「老いる」ことに対して関心が高まったようで、本書を刊行した2009年(82歳)以前にも、2000年(76歳)に『<老い>の現在進行形』(春秋社)、2002年(78歳)に『老いの流儀』(NHK出版)を刊行している。本...